
夏の夜の夢
朗読で味わう

ウィリアム・シェイクスピア(1564 – 1616)
1595年頃
夏の夜の夢は、現実と幻想が織りなす、詩的で魅惑的な喜劇です。恋の気まぐれさ、森の魔法、そして妖精たちのいたずらが、観る者を引き込みます。シェイクスピアが紡ぐ言葉の美しさは、今もなお多くの人々を魅了し続けています。
アテネの公爵シーシアスの宮廷は、間近に迫った婚礼への喜びに満ちています。[1] 公爵は、かつて剣を交えて愛を勝ち取ったアマゾンの女王ヒポリタを、今度は祝祭と歓喜のうちに妃として迎えようとしていました。[2]
しかし、その華やかな空気は、怒りに燃える父親イジーアスによって打ち砕かれます。彼は娘のハーミアを公爵の前に突き出し、声高に訴えるのです。[3] 娘をディミートリアスと結婚させたい、もし拒むなら、アテネの古き法に従い、父の手で娘に死を与える許しを、と。
公爵は厳格な法のもと、ハーミアに冷酷な選択を迫ります。意に染まぬ相手と結婚するか、死を選ぶか、あるいは貞節を誓い、月の女神に仕えて孤独に生きるか。[4] ですが、ライサンダーを愛するハーミアの心は揺らぎません。
二人きりになった恋人たちは嘆きます。「まことの恋の道は、かつて平らかであったためしがない」と。[5] そして、アテネの法から逃れるため、街の外に広がる魔法の森へ駆け落ちすることを決意します。
この秘密を打ち明けられたのは、ハーミアの親友ヘレナ。しかし彼女は、ハーミアしか見ていないディミートリアスに、報われぬ恋をしていました。「恋は目ではなく、心で見るもの」。[6] 苦悩の末、彼女はディミートリアスの気を引こうと、友を裏切り、二人の計画を彼に告げてしまうのです。
その頃、アテネの片隅では、職人たちが婚礼で披露する芝居の稽古に集まっていました。演目は『最も嘆かわしい喜劇にして、最も残酷なピラマスとシスビの死』。[7] 中でも自信家のボトムは「俺がやれば、観客は涙の嵐さ」[8] と豪語し、「ライオン役もやらせろ。公爵様が『もう一度吠えろ』とアンコールするくらい、見事に吠えてみせる」[9] と息巻いています。