![ファウスト [第一部]](/_next/image?url=https%3A%2F%2Facffvaghvrcnnczpdezs.supabase.co%2Fstorage%2Fv1%2Fobject%2Fpublic%2Fcovers%2F7e8ce8f3-4959-4bfb-9359-4b8a0877dd40.png%3Ft%3D1774486698&w=3840&q=75)
ファウスト [第一部]
朗読で味わう
![ファウスト [第一部]](/_next/image?url=https%3A%2F%2Facffvaghvrcnnczpdezs.supabase.co%2Fstorage%2Fv1%2Fobject%2Fpublic%2Fcovers%2F7e8ce8f3-4959-4bfb-9359-4b8a0877dd40.png%3Ft%3D1774486698&w=3840&q=75)
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749 – 1832)
1808年
ゲーテ『ファウスト』第一部は、知を求める人間の飽くなき探求を描く。悪魔との契約を通じ、野心と欲望、その代償を深く考察する傑作。魂の救済を問い、時代を超えて響き続けます。
狭く、天井の高いゴシック様式の書斎。古い紙と埃の匂いが立ち込めるなか、老学者ファウストは人生の虚しさに嘆いています。哲学、法学、医学、そして神学のすべてを極めたというのに、自分は以前と何も変わらぬ愚かな人間で[24]、結局、何ひとつ知ることなどできはしないのだと、骨の髄まで思い知らされているのです[25]。人間の知性の限界に苛立った彼は、この呪われた書斎の壁から[27]抜け出し、世界の核心を掴むため、ついに魔術に手を伸ばします[26]。
神秘の書を開き、大地の精霊を呼び出すファウスト。すると、恐ろしい赤い炎とともに、精霊が姿を現します。「誰が我を呼んだか」[53]。しかし精霊は、彼を一瞥するなり、冷たく言い放ちます。「お前は、お前が理解できる精霊には似ているだろう。だが、我には似ていない!」[31]。
その一言は、ファウストの誇りを粉々に打ち砕きました。自分はただ、埃の中を這い回り、人に踏み潰される哀れな虫けらだ[35]。絶望に飲み込まれた彼は、毒を満たした水晶の杯を手に取り、これを飲み干して新しい朝を迎えようとします[37]。杯を唇に寄せた、まさにその時。どこからか、復活祭を告げる鐘の音が響きわたり、天使たちの合唱が聞こえてくるのです。「キリストはよみがえりぬ!」[38]。それは、幼い日に聞いた懐かしい調べ。理屈では信じられぬ奇跡の知らせも[39]、今はただ彼の心を揺さぶり、涙となって溢れ出します。大地が、その子を再び取り戻したのです[40]。